■オーストラリアと脱サラ
・父が公務員、母は専業主婦という料理とは全く関係のない家庭で育ちました。ですが小さい頃から料理が好きでよくキッチンに立っていましたね。そうして学生時代、オーストラリアに留学しカンガルーやラム、ワニ、ダチョウ、エミューなど牛豚鶏以外の肉と出会いました。正直、現地オーストラリアはしっかり火入れをするので固く、美味しいとはいえませんでしたが、当時からヘルシーで健康的だという認識はありました。その後、留学を経て卒業、そして建設業界に就職します。仕事が忙しく、遅い時間の外食や深夜のジャンクフードなど不健康な食生活を9年間続けました。自分の心と向き合う中で、学生時代の経験から得た食へのこだわりを思い出して一念発起。サラリーマン時代に貯めた資金で『プラスアルファキッチン』を2015年4月に門前仲町でオープンさせました。「いわゆる脱サラってやつですね (笑)」
■お店のコンセプトと目標
・オーストラリア留学経験とサラリーマン時代の経験から、『お酒のおつまみで健康的に、カラダよろこぶ』
をコンセプトに、気軽に立ち寄れる居酒屋でありながら、栄養に気を遣いながらもしっかり食べられる料理を提供したいと考えております。メニューはラム、カンガルーやワニなど低脂肪高タンパクな肉を中心に、季節に合わせてエゾ鹿や丹波産の猪などジビエも提供しています。居酒屋バルですから、お酒も数多く扱っており、オーストラリア産のワイン、ビールもお気に入りです。
脱サラ経験をもっと生かして、型にはまらずにいろんな事に挑戦していきたいです。今後の目標といいますか、夢としては東京からそんなに遠くない、けど自然あふれる場所でオーベルジュのような、ペンションのような、、、お客さんに自然を体験してもらいながらも、美味しくヘルシーな料理を提供できる、そんなお店を開きたいです。
■シェフとオーナー
・お店をオープンして半年後からキッチンをシェフの村田にすべて任せています。私自身が料理が好きで未練もありますが、厨房は経験豊かなプロに任せ、私はお客様への対応や経営に集中するようにしております。しっかりと役割分担することによって余裕が生まれますので、料理以外にも様々なことを勉強できるだけでなく、仕入れもいろいろな卸業者の値段だけでなくその考え方や品質管理までもゆっくりと想像しながら比較できるようになります。ワンオペですと日々の作業に忙殺されますので、結果的深い洞察の働く余地がなくなり、知らず知らずの間に提供するサービスの質が落ちてしまうということは想像に難くないですね。
お店の宣伝にはインスタグラムやフェイスブックといったSNSを積極的に活用しています。お店のポリシーに賛同してご来店いただくお客様の中にはインフルエンサーのようなレビュアーさんもいらっしゃるので、食べログでの評価につながるようです。
お店のコンセプトは守りながらも、いち早くpaypayでの決済導入や、店内終日禁煙だけどploomtechのみ喫煙可など、お客様に気持ち良く過ごしていただけることを考えながら、時代のニーズにも合わせてお店の魅力を日々磨いています。
ちなみに、もともとは毎日ランチ営業を行っていて好評でしたが、あえて月水金のみ絞りました。シェフは毎日でも問題ないと言ってくれますが、人間の体力や集中力には限界があります。お店の営業時間が短くなることは売り上げに直結しますので難しい判断でしたが、メリハリをつけてディナーの下準備を集中して行えるようになったおかげで、客単価を1,000円以上上げることに成功しました。もちろん、お客様の満足度が上がったことによる結果だと思いますが、こういった大胆な発想の転換ができるのも僕が脱サラ組であることと、オーナーとシェフが別であるからかもしれません。
■白糠産の蝦夷鹿は本当にオススメで誰にも教えたくないくらい
・オープンして3ヶ月くらいしてからマームさんを使うようになりました。ネットでラム肉の卸を探していたらマームさんを見つけた事がきっかけですね。ケースで買うと他業者さんよりも圧倒的に安かったのでマームさんでは積極的にケースで買うようにしています。お気に入りは北海道白糠産の蝦夷鹿。『初めて鹿を食べる人限定!当店の蝦夷鹿を注文して、やっぱり鹿は苦手だと感じてしまったらお代は頂戴しません!』なんてキャンペーンをSNSで言い切っちゃいました。それくらいマームさんの蝦夷鹿は美味しいので信頼しています。たまにチルドが欠品している時もありますが、アルコール凍結のものでも品質はほとんど変わらないので安心して発注しています。
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